半導体エンジニアの仕事内容とやりがい、年収相場、必要スキル

製造業エンジニアのなかでも、比較的、年収が高いと言われている半導体エンジニア。

その仕事内容、やりがい、向いている人、年収相場などについてまとめました。

半導体エンジニアの仕事内容

半導体エンジニアの仕事内容は、大きく二つに分かれます。

  • 半導体製品を製造プロセスに関わるプロセスエンジニア
  • 半導体製品を設計するエンジニア

の2つです。

半導体製品を製造プロセスに関わるエンジニア

さまざまな半導体製品を製造するためには、その製造工程にいくつもの装置を設置して半導体製品を製造しています。

その製造工程を管理しながら、装置能力と生産性向上について検討したり適切な生産計画を検討するために製品や装置のデータを分析したりもします。

半導体製造業の現場ではプロセスエンジニアと呼ばれています。

半導体製品を設計するエンジニア

そしてもうひとつは半導体製品の設計、安全性、効率、品質など、よりよい半導体製品を作るために製品設計をする半導体エンジニアがいます。

製品を構成する要素や製造過程、いくつもの条件を組み合わせて日々製品の品質を高めるために研究開発を重ねています。

半導体エンジニアと言っても大きく分けるとこのふたつのどちらかを指すことになります。

半導体エンジニアの仕事の楽しいところ、やりがい

半導体エンジニアの仕事の楽しいところや、やりがいについて現場エンジニアたちに聞くと、優れた製品ができていくモノづくりの楽しさが大きいようです。

新製品の開発などでは緊張感も高く、ベテランエンジニアでも困難なことにぶつかることが多々あります。厳しい条件の中、製品開発に取り組むことも少なくありません。

しこれまでの経験を活かし、失敗を繰り返しても困難を乗り越えてきた達成感が、新たなチャレンジを後押ししているようです。

長年半導体設計に従事している設計エンジニアに言わせると「自分が長年(20年以上)研究して設計した製品が、世の中の新しい電化製品やガジェットの中に組み込まれて、一般消費者たちに喜んで使われている成果を生み出したときは、苦労して続けてきてよかったと思った。」と感慨深いものがあるようです。

半導体は先端技術の目まぐるしく発展する業界であり、製造業では生産性向上を常に求められます。

設計エンジニアも、プロセスエンジニアも最新の技術に敏感です。

しかし繊細過ぎて消耗することもなく、半導体開発を続けているエンジニアたちは、その達成感や困難に立ち向かう意欲、思い入れもやや強いのかもしれません。

 半導体エンジニアの仕事の大変なところ

半導体エンジニアの大変なところといえば、製造ラインは24時間稼働しているところが多いため、長期休暇などを除いて装置や製造工程に問題が起きれば、深夜でも対応せざるを得ない場合があることです。

製造ラインがストップすることは工場や企業にとって非常に大きなダメージとなります。

ですからストップした原因が製造装置によるものであったり、製品の不具合があったりした場合には、原因を特定し復旧するまでは対応することが多いでしょう。

また、製造工程に問題はなくても、災害発生時や雷などによって停電が発生した時にも装置が急に止まってしまえば、復旧が完了し、問題なく製造再開するまで目が離せない場合もあります。

あくまでもこれはトラブルが生じた場合に特定した苦労話といえますが、平常時でも生産計画の変更があれば、装置はその生産計画にどのように対応できるのか、検証する必要も出てきます。

半導体エンジニアは、半導体の製造部門と一体になって行う仕事でもあるため、プロセスエンジニアのハードさはこの部分が大きいでしょう。

また、設計の担当者としても客先に製品の説明を求められる機会も多く、設計のみに従事しているわけではありません。

不具合が起きた場合は製品の信頼性を問われるためその検証のために時には内外を問わず出向いていくこともあります。

大変な部分ばかりが強調されたかもしれませんが、ものづくりの現場では欠かせない半導体エンジニアの存在はまさに製造の要を支える人材になるという意味でもあるのです。

そのため、装置や製造工程に向き合い、最良の工程を支える頼もしいエンジニアであると言えます。

 半導体エンジニアの仕事に向いている人

半導体エンジニアの仕事に向いているのは、

  • ものづくりが好きな人
  • ひとつのことをあきらめずに最後までやりとげる人
  • 最新の電化製品が好きな人

などが思い浮かびます。

多くの人々がものづくりに関わっていますからできればコミュニケーション能力があることも大切です。現場の声から得るヒントによって問題解決方法に近づくケースも多々あるからです。

半導体エンジニアは製造の現場でも多くのスタッフに頼りにされています。

なぜなら装置を実際に使用して製造工程に携わっている作業者の安全で効率のよい作業を支えているからです。

そうした作業者から率直な意見を聞くためにもコミュニケーション能力は半導体エンジニアのプラスになるでしょう。

プロセスエンジニアは特にそういう存在です。

チップなどの設計エンジニアはふだん作業者とかかわる機会は幾分少なくなりますが、現場ではどのような作業によって製造工程が行われているのか知ることは意味があります。

作業者の手順ひとつで、設計した製品が大きく変わる可能性もあります。

製造作業者が常に安全に、作業しやすい製造ラインであることを考慮しながら設計は行われています。ですから設計者も大きなかかわりがあるのです。

半導体エンジニアはただ装置や設計と向き合うだけではなく製造の現場にいる人々ともタッグを組んで仕事をしています。

ものづくりはたくさんの人の手によって支えられており、その柱となるのは半導体エンジニアの技術力や判断力です。

世界の半導体とも無縁ではないため英語力ももちろん必要でしょう。半導体エンジニアは大変な仕事ですが、誰でも最初はゼロからのスタートです。

興味を持ってその世界に入れば、先生はそこにたくさんいます。

高い技術力を誇る日本の半導体はこうして支えられて発展していることをすぐに体感できるでしょう。

半導体エンジニアの年収相場

マイナビ転職の調査による2017年版 職種別 モデル年収平均ランキングによると、半導体エンジニアの平均年収は業界によってかなり差があります。

昨今の製造業では、ほとんどの製品が半導体を利用しているため、その業種によって半導体エンジニアとしての仕事内容も異なります。

半導体エンジニアの中でも、最も年収相場が高いのが「精密・医療用機器系の製造業における設計エンジニア」で、全316職種中24位 655万円となっています。

さらに

  • 36位 システムLSI設計 613万円
  • 38位 自動車・輸送用機器系 設計 604万円
  • 43位 家電・コンピューター・通信機器系 設計 599万円

などが続きます。

基本的には、半導体エンジニアのキャリアプランでは、プロセスエンジニアを経て、上流工程である設計を行うようになるケースが多いため、設計を行う半導体エンジニアが年収が高いです。

プロセスエンジニアの平均年収相場は、57位 工作機械・ロボット系 579万円から217位 機械部品・金型・治工具系 468万円までと業界によってかなり大きな差があります。

逆に言えば、経験と知識とスキルを積めば、転職をすることで年収が大きく上がる職種とも言えるでしょう。