マーケティング職が人間関係で悩むパターンと人間関係構築のコツ

マーケティング職の人が、仕事上の人間関係で悩む場面としてどんなものが挙げられるでしょうか。

嫌われる勇気という本で話題になったアドラー心理学によると、人間の悩みは突き詰めて考えると根本にあるのはほとんど人間関係の悩みになるそうです。

仕事はどのような職種でも、人間関係からは避けられないものです。チームワークが必要なものはもちろん、単独作業でも上司やクライアントがいたり、人と人との関わりの上で成り立つものです。

生まれつき人間関係が得意という方もいますが、大半の方は辛い思いの一つは二つはあるのではないでしょうか。

ここでは10年間マーケティング職として働いてきた経験も踏まえて、マーケティングの職種で人間関係が辛いと感じる例と解消法について書いてみました。

 

マーケティング職種は消費者などのことを知り、ものやサービスを生み出し、それを伝えることが重要な仕事です。ある意味「人間」ととても密接な仕事と言えます。

そこには多くの人間関係が生まれます。

例えば社内であればものづくりやサービスを作るとなると、ほぼ全ての部署との関わりが生まれます。それを社外に発信するには消費者との関わりだけではなく代理店やメディアとの関わりもあります。

今回はこのように多岐にわたって人との関わりがあるマーケティング職の人間関係の悩みを例を出しつつ、乗り越えるためのコツをご紹介します。

上司との人間関係が辛い

マーケティング職の難しいところは、多くの場合、社内においてリーダー的ポジションを取り、商品の企画や販売促進、ブランディング戦略などを担うところです。

それにつきまとうのは、論理的思考(何が問題か把握し、それに論理立てて対策を考えること)とそれを実行に移すための強い意思です。

自らが社長であれば実行あるのみですが、マーケティング部門における1社員である場合は、担当役員、部門長、部長、課長など各階層の人たちと連携する必要があります。

上司が正しいと思うことと部下が対立することは日常茶飯事です。

このように元々部署として求められていることから逆算すると、意思が強い人が集まりがちかもしれません。

だからこそ意見の衝突も起こりがちです。

自らの体験も含め、周りのマーケティング職の知人を見ていても、意見や仕事の仕方の対立が上司との人間関係が辛くなる原因のひとつです。

同僚との人間関係が辛い

上司と違い、同僚からは直接指示を受けたり指示をしたりすることはほぼないでしょう。そこで人間関係に問題が生じるとすれば、仕事の進め方ではないでしょうか。

同じチームなどであれば、お互いの仕事が交差したり引き継いだりすることもあるでしょう。このような場合に相手の対応が適当であったり、自分のスタイルと合わなかったり、時には相手から引き継ぐ仕事で過去の手抜きが問題になったりなど色々なことが起きる可能性があります。

加えて、上司との人間関係で少し触れた意見や仕事のやり方の対立ですが、同じチームの同僚であれば、上司と合う・合わないで差をつけられたりなどの嫌な思いをすることもあるかもしれません。

 

他部署の人との人間関係が辛い

マーケティングの大変さは、他部署との関わりの多さにも原因があります。

例えば商品を生み出すにも経営戦略や上層部との合意、開発部門では技術的な要素などの議論、物流ではパッケージや輸送のコストの詰め、営業とは商談や販売計画に対しての対立・・・。

マーケティング職の人は、日々このように全社の各部門の人たちを巻き込み仕事をすることは少なくないでしょう。

簡単な例では、マーケティングは開発や広告、イベントなど、基本的にはお金を使い、売上や利益を生み出す部署です。

その反面、財務経理や物流などはできるだけコスト削減をして、利益を確保することが求められる部署です。

そういった部署ごとに相反する目的がありながらも、マーケティング職は会社の成長のために計画を実行するためにリーダーシップを発揮しなければいけません。

部署単位で意見が対立する中で仕事を進めるので、上司や同僚とは仲良くできても、意外と他部署とは大きく距離があり、人間関係で辛い思いをすることもあるでしょう。

マーケティング職の立場で人間関係に悩まないコツ

上司のことを「マーケティング」すべし

上司は大半の場合、自分で選ぶことが出来ません。

上司との人間関係の悪化が理由で転職をする人も稀ではありませんが、もしその仕事や会社にいたいが上司と合わない場合は、上司の「マーケティング」をしてみてください。

上司は自分の仕事の消費者・お客様であると考えてしまい、その人がどのようなことを今までしてきて、何が思考や決断の基礎となっているかなど一度分析してみましょう。

根っから性格が悪い、もしくは合わない場合はあまり対策が取れませんが、どんな上司にも考え方に根拠があるはず。それを掴めば部下としてもどう合わせれば最もやりやすく、成果が出るかが見えてくるかもしれません。

筆者が実際体験してきた上司の中で、最初から分かり合えた人などは一人もいなく、正直最後まで対立したままの上司もいました。

しかし、大半の場合は、数ヶ月から長くて1年をかけて考えや仕事の仕方を探る上で、自分が合わせた時もありますが向こうから徐々に合わせてきてくれたこともあります。

最終的には仕事上では上司と同じ目標を持つことが多いので、それを念頭にお互いの歩み寄りはお互いの理解から始まります。

同僚は味方でなければ、放っておくべし

同僚との利害関係は、上司や他部署との利害関係と比べるとそれほど重要ではありません。

仕事を共にする上で、揉めることもありますが、評価者である上司や決定権のある人にどうとらわれるかを念頭に置いておけば、正しい仕事をした人の勝ちです。

同僚に惑わされ、ミスなどをおかしてしまうぐらいであれば、割り切って自分の仕事の評価に影響のある人に時間を費やしましょう。

他部署は最高の敬意で接するべし

マーケティングは戦略や計画を提示する側として、「私たちが正しい」という押し付け感のあるスタンスで他部署と接してしまい、対立してしまうことはよくあることです。

人はロジックではなく感情で動くということを忘れてはいけません。いくら正論をぶつけても、感情面で相手に理解してもらえなければ協力は得られにくいでしょう。

自分が相手の立場になった場合を想像すると、自分たちの立場を理解せずに「私たちが正しい」といきなりこられても良い気はしません。

例えば開発や技術的な仕事をしている人に、いきなり「これを作って!」と指示しても同意を得られることはないでしょう。

なぜそれが必要かを丁寧に説明し、どのようなものが欲しいかを、心を込めて具体的に説明するのが筋です。

例え社内であっても、その開発の人の上司はマーケティングではないので、動いてもらうには「よし、やってあげよう」と思わせる必要があります。

敬意をしっかりと示し、マーケティングは自ら技術の開発などはできないことをしっかりと踏まえ、助けてもらいたいような低姿勢で臨むと、意外と人間関係は円満に進むかもしれません。

 

マーケティング職は本当に多岐にわたる人間関係の上に成り立つ仕事です。それを辛いと思わず、相手を理解し、自らの仕事を商品やサービスだと思い「マーケティング」してみると、意外とストレスなくむしろ人間関係を楽しめるかもしれません。