経理職種の30代転職。35歳転職限界説はあるのか

どのような職種でもその会社である程度の経験を積めば、今の環境でいることに限界を感じることもあるかもしれません。

けれど転職市場には、「35歳転職限界説」があるとも言われます。35歳を過ぎると、もう若くない、転職求人数が一気に少なくなってしまうので転職をすることが出来なくなるという説です。

経理職にその「35歳転職限界説」は当てはまるのかどうかを考えてみました。

なぜ35歳が転職の限界と言われるのか

企業が高齢者、35歳の採用を躊躇う理由をあげてみました。

■新しいことを覚えるのが、若い人より遅い

35歳といえば前職である程度の経験は経てきています。頭の切り換えには前職の潜入観念も加わって、新社会人が新しい知識を吸収したり、その環境に適応する以上に時間がかかってしまいます。

■新鮮な可能性に乏しい

新入社員であるにもかかわらず、35歳というイメージは最初から重圧があります。

他のスタッフからも厄介者、お荷物に見られる可能性は大

■経験やこれまでの自分のやり方などに固執してしまう

35歳同業種に転職する場合、すでに自分のペースやノウハウはできています。その経験を活かせる職場を求めます。異業種に転職する場合も自分なりの価値観はできています。

それが、会社にとって好影響するとは限りません。

■給与が高い

前職での年毎の昇給を経ています。企業サイドにすれば能力が未知数の35歳の新人に高給を支給するリスクを担うより、初任給の新卒社員を選ぶのが無難です。

35歳以上の経理職に企業が求めるスキル

35歳以上の転職者を採用しようと思う場合、企業は何を基準に採用を決定するのかを見ていきましょう。

■専門的な知識

業種や業務によっては専門知識が求められます。そのコト・モノに如何に精通しているか。

例えばPCスキル。どんな職種にも適応される強力な知識です。経理の知識も経営を学ぶどんな職種にも必要とされる専門的な知識です。

経理職で言えば、35歳になれば、専門性が求められるようになります。

これまでの伝票整理や納品書・請求書の作成から、データ入力を経て、試算表管理も任せられる人材でいたいところです。

そうなれば大小の差があるとしても大まかな収支の動きが見えるようになります。

■マネージメントスキル

マネージメントとは直訳すれば ヒト・カネ・時間・モノを統括し動かすことをいいます。

管理能力との違いは管理能力とは主にヒト、部下を以下に管理するかという能力をいいます。

具体的なマネージメントスキルとしては会社への貢献度。営業成績や交渉力、アクシデントへの対応力などが加わった評価と考えられます。

マネージャーとして部下をまとめていた、チームリーダーとしてメンバーをまとめていたなどのマネージメント経験が35歳以上の転職では問われるようになってきます。

将来的な展望に立った予算編成。ヒト・カネ・モノを動かすマネージメント能力。経理職の将来的な展望は高くあります。

そのための基盤も部下の業務管理、銀行融資や税理士との業務の連携作業など、決して単に数字管理だけででは留まれない立場にいる経験も積み重なっています。

■即戦力としての実行能力

35歳は働き盛りです。前職でのノウハウや人脈もあるかもしれません。高給を優遇するに足りる能力が備わっていると判断されればヘッドハンティングは可能です。

むしろ、35歳はスキルアップできる好機であると認識したいところです。

経理職でいう即戦力とは、例えばミスの管理。

それが起こってしまったときの迅速で的確な対応。

上司への結果報告も明確であることの説明能力や迅速な業務の遂行。即戦力としての評価は経理職でも例外ではありません。

結論:35歳転職限界説は経理職には当てはまらない

結論を先にあげると、経理職に「35歳転職限界説」は当てはまらないといえると思います。

むしろ経理職に転職の限界年齢は無い職種だといえます。

■女性の転職の適齢期は経理職には無い

一般的に女性の転職は難しいと言われています。前職より待遇が良くなる可能性も低く、限界は30歳であると言われています。

けれど、一般事務職とは違って経理事務ではあえて女性の採用を優先する会社も少なくありません。中小企業の経理事務は他の事務職全般を兼務することも少なくありません。

いわば会社のマネージャー的な存在です。そんな存在には何かと細々したことに気の付く、甲斐甲斐しくフォローする女性的な感性が求められます。

■能力や知識があれば年齢的な限界はない

経理職に関しては、伝票整理からデータ入力、試算表・収支管理、決算申告、予算編成と経験を積んでゆくごとにその業務内容も複雑で重要なものになってゆきます。

つまり、年齢的なハンデキャップでは無い、その時々の知識と経験が求められる職業なのです。

■転職に無理があっても起業・独立という選択肢もある

経理職に限っていえば、50代、60代の転職も充分可能でると考えられます。

ただ、肉体的には無理があるのも現実としてはあります。

企業に参画するにはそのサイクルに合わせなければなりません。

そんな場合にも、経理職なら経験さえあれば起業する選択肢もあります。

資格さえ習得すれば、会計事務所をおこすことも夢ではありません。

個人事業主であれば自分のペースで就業することも可能です。

まとめ

経理職に限らず、高齢者の転職は年々その成功率も上がっています。

終身雇用制度が崩壊し、ひとつの会社に長く務めるのがベストという考え方が薄れてきているのも原因しています。

日本も欧米社会のように、年齢以上に能力評価を重視し、転職でキャリアアップしてゆく感覚が定着してきているのかもしれません。

これが良いことなのかどうかは別として、年齢を意識せず前向きでいる、社会的なチャンスが続くことはありがたく受け止めたいところです。