SE職の職務経歴書の書き方について

SE職の転職においても、最も重要視されるのは職務経歴書です。

SE職はプロジェクト単位で仕事をすることが多いので、職務詳細をプロジェクト毎に全て書くと非常に長い職務経歴書が出来てしまいがちです。
多くの職務経歴書を読む採用担当者にとっては苦痛になってしまうので、適度な量に絞って書く必要があります。

また、会社が求める30代の人材は即戦力であり、リーダー人を育て導いていく能力です。

30代SEの転職においては、プロジェクトマネージャー(PM)、プロジェクトリーダー(PL)といった担当プロジェクトをリードしてきた実績も重視されますので、有る方は重点的に書くといいでしょう。

ただ、小規模なプロジェクトをメインで担当していた場合には、どうしてもポジションの少なさからPM・PL実績がないこともありますが、そういった場合でも、後輩の指導やチームメンバーへの積極的な働きかけなどの実績を語ることで、リーダーポテンシャルのあるSEだと感じてもらいやすくなるでしょう。

SE転職における職務経歴書の重要性

SEが転職活動をする際に職務経歴書を丁寧に書くことは大切です。

世の中には数えきれないようなシステム開発のプロジェクトが進められてきていますが、SEとしてのキャリアは日々積み重ねられていき、誰一人として全く同じ経験を積んできている人は存在しません。

プロジェクトに人が関わっている以上、同一のプロジェクトは存在しません。丁寧に書いた職務経歴書は自然と人それぞれ独自色の強いものになります。

キャリアをスタートさせた時点から現在に至るまでの経歴はその人のSEとしての歴史そのものです。

歴史を示すことで採用担当者は初めてその人がどのような経験とスキルを蓄積してきたのかを客観的な尺度で把握することが可能になります。

SEの仕事は個人により著しいスキルの差があります。高度なスキルを持っている人でも得意分野がそれぞれ異なっています。

新卒の未経験ならば別ですが、転職志望者については具体的に出来ることをまずは把握しないことには企業は求める人材である可能性が有るかどうか全く分かりません。

SEの仕事は誰でも務まる仕事では断じてありません。

職務経歴書は企業側に採用してもらう可能性の扉を開くために丁寧に仕上げることが欠かせません。

SE職の魅力のある職務経歴書とはどんなものか

キャリアをスタートさせて、時系列に確実にステップアップして業務領域を広げていることが分かる職務経歴書は魅力的です。

駆け出しのときはある単一のプロジェクトの担当者としてプロジェクトリーダやプロジェクトマネージャの指示を受ける立場の人が多いでしょうが、経験をきっかけにサブリーダ、リーダと責任範囲が広がっていったことを示せると努力や向上心の客観的証明になります。

自己PRでキャリアを積んできたことを生かし、さらに具体的な内容について領域を広げていく決意を示せると、採用担当者は熱意や向上心を汲み取ることが出来て目を引く職務経歴書になる可能性があります。

有能なSEは発信が出来る人です。

主体性や積極性が伝わる文面を具体的にプロジェクトを改善出来る経験を例にしながら、自己PRに盛り込めると目を引きます。

さらにSEはバランス良くプロジェクトを俯瞰する感覚が大切です。

コスト、品質、納期の3点を死守するのはSEの至上命題です。この3点のバランスを取ることを常に意識して実践出来ている職務経歴書は説得力があります。

例えば「顧客折衝が得意です」という自己PR出来ることがあるとします。

「顧客折衝が得意であることを生かし、コスト、品質、納期を全て守れる開発スコープに落とし込むことを常に意識して提案することが得意です」と書いて、それを裏付ける実務経験があると、説得力が増すでしょう。

得意なことをただ箇条書きにするだけでなく、プロジェクトを上流工程から下流工程まで俯瞰した流れの中でどのように生かせているのかを示せると、魅力的な職務経歴書になります。

SEのダメな職務経歴書の書き方とはどんなものか

プロジェクトの期間、開発規模、プロジェクト内での立場、システムのプラットフォームに関する情報などが具体的に書かれていないと採用担当者はスキルや経験を判断出来ないので書類選考でNGとなる可能性が高いです。

特にプロジェクト内での立場はリーダー、サブリーダーといった情報だけでなく、その立場で具体的に何をしたのかを分かるようにしないと印象に残らないものになってしまいます。

また、これまでの経歴で身に付けたスキルや経験を今後、どのように生かしていくのかが書かれていないと説得力が弱いです。

自己PRでも経験してきたことを淡々と書いているのではインパクトが与えられません。自己PRは経験したことを書くのではなく、経験やスキルを具体的にどのように生かし、プロジェクトの中でどのような効果を与えたのかを書くべきです。

SEの職務経歴書の良い書き方

SEの職務経歴書は5W2Hが明確に分かる書き方が望ましいです。

  • いつ
  • どこで
  • 誰が
  • 何を
  • なぜ
  • どのように
  • いくらで

といった情報です。

SEのキャリアを長く積んでいると様々なプロジェクトに従事することになります。5W2Hを意識した書き方をすると、具体的に関わったプロジェクトの姿が採用担当者に伝わりやすいです。

特に大切なのがどんな立場で関わったのかを知ってもらうことです。

プロジェクトリーダだったのか、サブリーダだったのかといった客観的に分かる立場に加え、具体的に何を、どのように実施したのかを併記することでどんな難易度やどんな関わり方で責任を果たしたのかを採用担当者が把握し易くなります。

また、SEは専門職ですので技術スキルは強調すべきです。

また開発したシステムのOS、言語、DBといった情報も明記することで、持っているスキルと実際に関わったシステムの関係から、何が出来る人なのかを客観的に理解し易くなります。

最後に応募する企業がどのような人材を求めているのかを見極め、その点を自己PRできるように書くことを意識すべきです。

例えば筆者の転職した企業は、技術力よりも業務に精通した上流工程のエキスパートを求めていることが求人内容やホームページから見て取れました。

そのため技術力に関するアピールは控えめにして、業務知識の幅や顧客折衝能力の高さを全面にアピールしました。

転職先とのご縁はお見合いのようなものなので、採用する企業の立場で職務経歴書を作成することが望ましいです。

職務経歴書に書くべき4つのこと

まずは職務経歴書に書くべき4つのことをおさらいしておきましょう。

1.職務要約

今までのキャリア全体の総括を3〜5行くらいでまとめたものです。

キャリアの目次的な役割を持っており、ここが一番最初に採用担当者に読まれる部分であり、その後の職務詳細をしっかり読んでくれるどうかが決まる場所でもあります。

2.職務詳細

経験してきた職務内容を具体的にまとめたもので、職務経歴書の大半を占める部分です。

具体的に、でも冗長にならないように、経験してきた仕事を伝えましょう。各職務にはそれぞれどんな実績を上げたのかを書くようにしてください。また実績はなるべく数字を使って書くのがポイントです。(例:○○業務の効率化により、部内の残業時間が○%削減された)

3.貴社で活かせるスキル・経験

職務詳細のなかで得てきたスキルや経験のなかで、特に応募先職種・ポジションで役立つものを3~5行くらいで書く部分です。

4.自己PR

応募先企業の発展のためにあなたという人物がどのように貢献できるかを伝える部分です。外資系企業への転職では書かない場合も多い。

3で上げなかったスキルや経験を伝えたり、採用担当者が感じそうなあなたのハンデ(年齢やキャリアブランクなど)を先回りしてフォローしておくような書き方も良いでしょう。

まずは職務経歴書のフォーマットを決めよう

職務経歴書の書き方には大きく3パターンがあります。それぞれメリット・デメリットがありますので、あなたの経歴がより魅力的に見えやすいフォーマットを選ぶようにしてください。

SE職で転職回数が多かったり、担当していたプロジェクトが多かった場合は、編年式で書くと膨大な量となり、また内容の重複が多く出てしまう場合があるので、キャリア式をオススメします。

編年式(Chronological Resume)

最もオーソドックスな作成方法で、採用担当者も見慣れているため読む負担が少なくなります。

  • 2000年3月〜2012年4月
    • ○○株式会社 ○○部配属 職位○○
    • 職務内容
    • 実績や身につけたスキル等

メリット:時間軸と勤務先と職務ごとに書いていくので、一通り読むことで、あなたがどのようにキャリアを積んで成長してきたかが理解出来ます。

デメリット:転職回数や異動が多いのが目立つ

また年代順で古い年代から書いていく方法と、逆年代順で新しい年代から書いていく方法があります。

30代以上の転職であれば、新しい職歴がそのまま次の転職先で活かされるケースが多いので、逆年代順で書いていくのがオススメです。

キャリア式(Functional Resume)

経歴やスキルごとに箇条書きにして書いていくフォーマットです。

  • ○○関連業務 (6年3ヶ月間)
    • 職務内容
    • 実績

メリット:経験やスキルが多い場合や、違う会社で同じ業務を行っていた場合などに内容が重複して冗長になりにくい。
また斜め読みでも、あなたのキャリアが応募先企業に役立つことが伝わりやすい。
転職回数が多くても目立ちにくい。

デメリット:キャリア形成の経緯が見えづらい。古い日系企業等の場合、採用担当者が見慣れていない。応募先企業での働くイメージがしっかり出来ていないと的はずれな内容になってしまう場合も。

コンビネーション式(Conbination Resume)

職務経歴や自己PRなど書くべきことは盛り込んだ上で、記述内容を上手く絞ることでA4サイズ1枚程度にまとめる形式です。例えば下記のような書き方になります。

  • 貴社で活かせるスキルや経験
    • ○○の経験
      ○○といった業務や○○を4年間行ってきた中で、○○といったスキルや知識があります。
  • 自己PR
    • 計数感覚の強さ
      エピソード
  • 職務要約
  • 職務詳細
  • 誇るべき実績

メリット:コンパクトにまとめることで読んでもらいやすくなる。伝えたいイチオシのポイントがしっかり伝わる。未経験職種への転職でも、未経験のハンデが伝わりにくい。職歴や転職回数が非常に多い場合にも目立たずにコンパクトにまとまる。

デメリット:内容がコンパクト故に、上手くまとめないと内容が薄いと一蹴される危険性がある。書くのに文章力・要約力のテクニックが必要。

書きすぎに注意

箇条書きにしたり、表でまとめたりと見やすい職務経歴書を書くのは当然ですが、それで書きすぎには要注意です。

文字がぎっしり詰まった読みてに負担をかける書類は、仕事上でもほとんど役に立たないのと同じで職務経歴書でもマイナスになります。

特に30代でこれをやってしまうと、要点をまとめて相手に魅力的に伝える書類作成能力不足とみなされて、書類選考で落とされる結果もあります。

A4用紙で2枚程度に押さえておくようにしましょう。

個人情報を書く

まずは個人情報を記載します

  • 氏名
  • 生年月日
  • 住所・電話番号
  • 携帯番号・メールアドレス

ここで注意したいのはメールアドレスです。友達同士で交換しているプライベートのメールアドレスを記載することはやめましょう。

なぜなら顔文字がはいっていたり、ニックネームだったり、好きなキャラクター名前だったりと社会人としてふさわしくないものであることが多いいからです。フリーメールアドレスでよいので転職活動用のまじめなメールアドレスを取得し、それを記載しましょう。

職務の要約

職務の要約は、経歴を含めた自己紹介です。ここで自分が何をしてきたかどんな思いで仕事をしてきたかを述べます。

この要約で面接したい人物か否か判断されることも少なくありません。

  • どんな業種の会社に何年務めてきたか。
  • どんなポジションについてきたか
  • それぞれの職務内容と実績の要約

などについてです。

例えば下記のような書き方です。

○○大学卒業後、○○年から株式会社○○に正社員として入社。2年半プログラマーとして経験し、○○株式会社に転職。現在までの6年間で、顧客の営業管理システム、人事労務管理システム、受注出荷システムなどの開発に従事。またサーバーセンターの監視・運用リーダー業務も行い、チームメンバーの育成なども行ってきました。

職務詳細の書き方

最も重要なのは職務詳細です。

ここに面接を受けている会社のなかで問題となっていること、課題となっていることを記載するとどのように解決していたかを聴かれます。

面接官は職務経歴書を全ては読んでくれず流し読みをする可能性もありますので、最初のページ印象付けることが大切です。

SE職であれば例えば下記のような書き方になるでしょう。

【職務詳細】
■所属歴と業務概要

期間所属業務概要
2000年4月〜
2003年10月
○○株式会社
システム開発部
社内ネットワークシステムのコーディング、プログラミングに従事
2003年11月〜現在株式会社○○
SI部顧客の社内システムのコーディング、プログラミングに従事
電子デバイス事業部自社製品開発のプログラミングに従事
情報システム部営業管理システム、人事労務管理システム、受注出荷システムの開発に従事。
システム運用部ローンチサービスの監視・運用業務に従事。
リーダー職として約500台のサーバー保守、メンバー育成業務

■主な担当プロジェクト詳細

期間プロジェクト内容開発環境役割/規模
2000年4月〜
2003年10月
営業管理システム開発

  • 営業活動を効果的に行うための、顧客情報管理を社内ネットワークにて提供するシステムの開発
  • 顧客属性管理の仕様の詳細設計を担当
  • 社内ネットワークを利用してブラウザインターフェースと連携して稼働するSQLを用いたアプリケーション開発に従事
  • Javaを用いたスクラッチ開発で新規モジュールを担当
WindowsNT
Java
Oracle9i
PL/SQL
PJ構成:4名
(PM1名、PG3名)新規モジュール開発の副責任者

上記のような感じで、担当したプロジェクトを複数書きます。

ここで採用担当者の目に止まれば、そのことについて詳しく聞きたくなるはずです。面接では職務実績を書いた分だけエピソードをそろえておくことが大切になります。

スキル・経験の書き方

SE職でのスキルや経験や下記のような視点から書くのが基本です。

  • 使用言語スキルと実務での使用期間
  • プロジェクトマネジメント経験
    (工程管理・WBS作成・WBS管理・人材育成)
  • 要件定義・使用設計スキル
  • Oracle、AWSなど資格取得によるITリテラシー

注意点は、職務詳細で書かれている内容との整合性です。アピールしたいスキルや経験を、具体的にどのように得て活かしたのかが、職務詳細で語られていないと説得力がありません。

職務経歴書は面接を受ける会社によって変えていくのがベストです。

その会社の各店舗でどんな問題があるか、起こるかを想像して、どんな能力とスキルがある人材が欲しいのかを事前に調査し、それを自分の実績と結び付けて、職務の要約と職務実績に記入すると、担当者の目にとまり面接までたどり着けます。

あえて志望動機や自己PRを記載しなくても、職務経歴書の半ページで会ってみたい人物かが決まってしまうのです。また自分でよいと思っている職務経歴書も他人からみるとおかしいところがたくさんあります。

一度は転職エージェントの担当者にチェックしてもらいましょう。