営業職の職務経歴書の書き方とフォーマット。盛る、嘘はOK?

職務経歴書の重要性

転職をしようと考え始めて、まずしなければいけないことは職務経歴書を書き始めることと転職エージェントへの登録です。

応募企業ごとに内容は適宜変える必要がありますが、ベースとなる職務経歴書は転職活動開始前に作っておくべきです。

また、転職エージェントのキャリアアドバイザーに職務経歴書を見せることで、あなたの希望やキャリアに合った求人情報を紹介してもらいやすくなります。無料登録が終わったら、まずは手探りでもいいので職務経歴書を書き始めるべきです。

本記事は、営業職の魅力的な職務経歴書の書き方について解説します。

職務経歴書に書くべき4つのこと

まずは職務経歴書に書くべき4つのことをおさらいしておきましょう。

1.職務要約

今までのキャリア全体の総括を3〜5行くらいでまとめたものです。

キャリアの目次的な役割を持っており、ここが一番最初に採用担当者に読まれる部分であり、その後の職務詳細のどの部分をしっかり読んでくれるかが決まる場所でもあります。

2.職務詳細

経験してきた職務内容を具体的にまとめたもので、職務経歴書の大半を占める部分です。

具体的に、でも冗長にならないように、経験してきた仕事を簡潔に伝えましょう。

各職務には、それぞれどんな実績を上げたのかを書くようにしてください。また実績はなるべく数字を使って書くのがポイントです。
(例:四半期ごとに平均○件の新規顧客訪問を行い、○件の新規受注を達成した。)

何をやって、結果どうだったのか、の2点が簡潔に読んで分かることが大切です。

3.貴社で活かせるスキル・経験

職務詳細のなかで得てきたスキルや経験のなかで、特に応募先職種・ポジションで役立つものを3~5行くらいで書く部分です。

ここは必ず応募先企業に合わせて、書き直しましょう。

応募先企業のことをしっかり研究しているからこそ書ける具体的な内容が印象が良いでしょう。

4.自己PR

応募先企業の発展のために、あなたという人物がどのように貢献できるかを伝える部分です。外資系企業への転職では書かない場合も多いです。

熱意を込めて書くべきですが、熱意だけの理想論ではなく、自分のスキルと応募先企業を客観的に見て、なるべく現実的に書く方が良いです。

3で上げなかったスキルや経験を伝えたり、採用担当者が感じそうなあなたのハンデ(年齢やキャリアブランクなど)を先回りしてフォローしておくような書き方も良いでしょう。

職務経歴書の重要性

営業職の職務経歴書の書き方

職務経歴書は、転職活動において、最初に採用担当者にあなたについて知ってもらうための「第一印象」です。

社会心理学には「初頭効果」というものがあります。複数の情報に基づいて、態度や印象を形成したり、判断を下したりするときに、最初に提示された情報が、特に影響を与えることが分かっています。

人は一度思い込んでしまった場合、自分の中で出来上がった人物像が間違っていないと確認したがる心理が働き、その人物像と逆であることを否定する材料を探します。

第一印象は一度ついたら修正には多大な努力が必要であると言うことです。

それだけ職務経歴書で与える第一印象というのは大事なものですので、しっかり魅力的な書き方を身につけておきましょう。

営業の職務経歴書を書く時のポイント

営業職は「つぶしが効く」とよく言われています。

実際、文系新卒採用の7割以上が営業配属とも言われていますので、他の職種につく30代・40代の会社員で、元々営業をやっていたという人も非常に多くいます。

営業職は、他の職種で必要になる基礎的なビジネススキルが一通り満遍なく身につく職種だから、新卒配属されることが多いわけです。

つまり職務経歴書をまず見る相手、人事や採用担当者が元々営業マンだった事も多いことになります。

自分のキャリアと似ている人への理解や好感度は上がるのが人情ですし、営業経験者というだけで基礎的なビジネススキルや働き方は身についていると思われるので、そういう意味で営業職経験者の転職は有利と言えるでしょう。

30代以上の営業転職は癖とプライドを消し、即戦力を強調する

営業職の転職で、年齢が30代以上であれば「ビジネスマンとしての思考は出来上がっているが、我が社の文化に染めるのは難しいだろう」と予想されてしまいます。

30代以上の転職者に採用担当者が不安に思うのは、

  • キャリアにプライドを持ちすぎていて、新しい他のやり方を柔軟に吸収出来ないのでは?
  • 年齢的に、入社後に先輩になる年下営業マンの言うことを素直に吸収出来ないのでは?

といったことでしょう。

なので、転職を考えている30代以上の営業マンは、こういった採用担当者の思考を考慮した職務経歴書を書くべきです。

つまり「自分の癖やプライドを消し、転職希望先に即戦力であることをアピールする」ことを意識して書く必要があります。

営業職の強みは営業ノルマ・数字への執着

顧客が法人か個人か。営業スタイルが既存客深耕型(ルート営業)か新規開拓型か。自社商品を売るのか他社商品を売るのか。など様々な営業があり、それぞれに重要となるビジネススキル・営業スキルは若干異なります。

ですが、全ての営業職に共通するのが「営業ノルマ・数字へのコミット」です。

そしてやはり採用担当者としては、この営業出身者の目標数値へのコミット力は大きな魅力に映るはずです。

目標へのコミット力は全ての職種で大切なものですので、転職においても、「確実にノルマ数字を達成する、最後まで諦めない人材」と思わせることが大切です。

職務経歴書を書くための準備、下書き

「職歴書は仕事の棚卸」という言葉を聞いたことがあると思います。

職歴書の書式は自由ですが、基本は「○年○月~○年○月、○○株式会社にて○○の営業を担当。業務では○○を心がけ、四半期ごとの目標ノルマ達成率は平均○%」などと書くだけです。

ですが、いきなりしっかりと書き始めると、抜けや漏れがあったり、内容が整理されていなかったりしがちなので、まず準備をしましょう。

例えば、営業の職務経歴書の下書きを下記のようにExcelで書き込みます。

営業の職務経歴書の書き方サンプルセルに記入する作業は、次のことに気を付けてください。

  1. 業務内容に、その時の心情を具体的に書く
  2. 業務・役職名は仕事の内容が変わったごとに行を分けて書く
  3. 業務内容は具体的に。成果はなるべく数字を使って書く

業務内容に、その時の心情を具体的に書く

この段階ではまだ下書きですので、業務内容ごとにその時感じた本心の感情を書き込んでみましょう。ネガティブな気持ちもそのまま書いてしまいます。

これまでに行った仕事を事細かに、心情も交えて箇条書きで記述することで、自分がどんなことにやりがいを感じるのか、自分が嫌だと思う業務はどんなことなのかが見えてきます。

これは後々、志望動機や自己PRを書く際に役立ちますので、この段階では、内容は絞り込まずに、思いつくままに全てを書き出しましょう。

また、成果は数字を使って具体的に書くと、説得力がグッと増しますので、なるべく数字を書くことを心がけてください。

業務・役職名は仕事の内容が変わったごとに行を分けて書く

同じ部署に長くいたとししても、仕事の内容が変わったり追加されることがあります。

例えば、新人で配属されて数年が経過し、平社員のまま新人教育を任された時、役職は変化していませんが、スキルは格段に向上しているわけです。

そのため、仕事内容が変わったごとに、しっかり分けて書き出しましょう。

「年月~年月」と「期間」は重複に感じるかもしれませんが、こうやって書き分けることで「時間の見える化」ができますこれ書くことによって、自身の成長の速度が確認できます。

内容の取捨選択とポジティブな書き方に変更する

この準備が出来たら、あとはその内容の中から、自分のキャリアが一番魅力的に見えるものの内容を選んで清書していきます。

  • どんな困難を乗り越えてきたか
  • どのように結果を出そうと努力してきたか
  • 結果はどうだったのか

これらを伝えられる内容を選んで肉付けしましょう。

下書きに書いた、業務を実施したときの本音の気持ちが、なぜ転職をするのか、なぜ応募先企業で働きたいのかにつながってくるはずです。

ただし、ネガティブな本心はなるべくポジティブな言い方に変えて書きましょう。

  • 年収が低いのが不満 ⇒ 実績に応じた報酬が欲しい
  • なぜか評価が上がらないのが不満 ⇒ 人事評価とゴールが明確で分かりやすい外資系企業で働きたい

などといった感じです。

ただし、今の会社で不満に思っている点が、次の会社でも解決出来ない場合はポジティブに書いても逆効果になります。

ですので、応募先企業の実情をしっかりと把握している転職エージェントのキャリアアドバイザーと相談しながら、内容を適宜変えていくのが良いです。

職務経歴書のフォーマットを決めよう

職務経歴書のフォーマットを決める

職務経歴書の書き方には大きく3パターンがあります。

  1. 編年式
  2. キャリア式
  3. コンビネーション式

それぞれメリット・デメリットがありますので、あなたの経歴がより魅力的に見えやすいフォーマットを選ぶようにしてください。

編年式(Chronological Resume)

最もオーソドックスな作成方法で、採用担当者も見慣れているため読む負担が少なくなります。下記のような感じで、年代の古い方から新しい方へ書いていきます。

編年式の職務経歴書の書き方例

出典:リクナビNEXT

  • メリット
    • 時間軸と勤務先と職務ごとに書いていくので読みやすい
    • どのようにキャリアを積んで成長してきたかが伝わりやすい
  • デメリット
    • 転職回数や異動が多い場合に目立つ
    • 30代後半以降など業務経歴が長い場合、冗長になりがち

また年代順で古い年代から書いていく方法と、逆年代順で新しい年代から書いていく方法があります。

30代後半以上の転職であれば、新しい職歴がそのまま次の転職先で活かされるケースが多いので、逆年代順で書いていくのがオススメです。

キャリア式(Functional Resume)

経歴やスキルごとに箇条書きにして書いていくフォーマットです。

下記のような感じで、年代の古い方から新しい方へ書いていきます。

キャリア式の職務経歴書の描き方例

出典:リクナビNEXT

  • メリット
    • 違う部署やプロジェクトで同じ業務を行っていた場合などでも、内容が重複しない
    • 斜め読みでも、どのようなキャリア実績があるかが伝わりやすい
    • 転職回数が多くても目立ちにくい
  • デメリット
    • キャリア形成や成長の過程が見えづらい
    • 古い日系企業の担当者の場合、見慣れていないので読みづらい
    • 応募先企業に合わせて書かないと、的はずれな内容になる場合もある

プロジェクトごとに配属が変わることが多かったり、派遣業務を長くやっていたり、転職回数が多かった場合にオススメの書き方です。

コンビネーション式(Conbination Resume)

職務経歴や自己PRなど書くべきことは盛り込んだ上で、記述内容を上手く絞ることでA4サイズ1枚程度にまとめる形式です。例えば下記のような書き方になります。

  • 貴社で活かせるスキルや経験
    • ○○の経験
      ○○といった業務や○○を4年間行ってきた中で、○○といったスキルや知識があります。
  • 自己PR
    • 計数感覚の強さ
      エピソード
  • 職務要約
  • 職務詳細
  • 誇るべき実績
  • メリット
    • コンパクトにまとめることで読んでもらいやすくなる。
    • 伝えたいイチオシのポイントがしっかり伝わる。
    • 未経験職種への転職でも、未経験のハンデが伝わりにくい。
    • 職歴や転職回数が非常に多い場合にも目立たずにコンパクトにまとまる。
  • デメリット
    • 内容がコンパクト故に、上手くまとめないと内容が薄く見える
    • 書くのに文章力・要約力のテクニックが必要

保守的な人の多い日系企業では、あまり見慣れられておらず、書く難易度も高いので、基本的には編年式かキャリア式を選んでおけばいいでしょう。

営業の職務経歴書の注意点

NGな職務経歴書の書き方

最後に、営業の職務経歴書を書く上での注意点についてです。

実績の盛るのはOK?

職務経歴書に書く実績を盛るのは問題ないかという相談をよく受けます。

建前としての回答としては「盛るのはNG」ですが、実際のところはある程度の実績を盛るのは問題無いでしょう。

例えば、ノルマの達成率がさほど高くない時期があったとしても、「通期連続ノルマ達成率110%」などと書くくらいは問題ありませんし、おそらく誰もがやっていることです。

もちろん、節度は大切で、盛りすぎないようにしてください。

採用担当者も、基本的には応募者は「盛って書いている」という認識でいることも多いため、面接の場で本当に書いてある通りの実績があったのかを確認するような質問をしてきます。

盛りすぎると、面接での回答に無理が出てきてしまいますので注意です。

ある程度盛るのはOKだが職務経歴書に嘘は絶対にダメ

職歴書の正しい「盛り方」を理解できた方は、節度を守りつつもどんどん盛っていってください。

しかし、嘘は絶対に禁物です。

例えば、契約をしてもいなかったに、「○○会社から大型案件を受注」などと書くのはビジネス的にもNGです。

転職活動も職歴書をつくることも、立派なビジネスなので、「盛りは許されるが嘘はご法度」です。

冗長に書きすぎるのはNG

色々とアピールをしたい気持ちがあるものですが、書きすぎて冗長にならないようにしましょう。

文字がぎっしり詰まっていて冗長で読み手に負担をかける書類は、仕事上でもほとんど役に立たないのと同じで職務経歴書でもマイナスになります。

要点をまとめて相手に魅力的に伝える書類作成能力不足とみなされて、書類選考で落とされる結果もあります。

A4用紙で2枚程度に押さえておくようにしましょう。