年収が低い30代広報・IRは必見。収入アップする働き方やスキル、資格

年収が低い30代広報・IRは必見。収入アップする働き方やスキル、資格

一生懸命働いているのに給料が上がらない、年収が低いままだと不満に思っている会社員がとても多いのが今の日本の実状でしょう。

とは言え、一方では、順調にキャリアアップをして年収を増やしていっている人もいます。

格差社会とも言われますが、それでは広報・IR職でキャリアアップを成功させている人と、なかなか年収が上がらない人の差は何なのでしょうか。

広報・IR職の平均年収、なかなか年収が上がらない広報・IRの人の特徴、年収アップ方法についてまとめてみました。

全職種の平均年収と広報・IRの平均年収

2015年に厚生労働省によって調査された、年齢別の大学・大学院卒の平均年収です。

大学・大学院卒の平均月収
男性25~29歳260,300円
男性30~34歳313,700円
男性35~39歳372,400円
 
女性25~29歳
239,000円
女性30~34歳271,400円
女性35~39歳300,300円

出典:「2015年賃金構造基本統計調査の概況」(厚生労働省)

ボーナスがどの程度出るかによりますが、大まかに計算すると下記のようになるでしょう。

  • 男性30代平均月収は約34万円(およそ年収400~540万円)
  • 女性30代平均月収は約28.5万円(およそ年収340〜450万円)

 

さらに以下の表は、大手転職エージェントDODAが作成した、職種別の平均年収調査です。

広報・IR職の年齢別、男女別の平均年収平均年収ランキング2017職種別 経理の平均年収:DODA

2016年9月~2017年8月にDODAに登録をした約29万人のデータから抽出した数値となっています。

広報・IR職の年齢別の平均年収は、

  • 20代:380万円
  • 30代:491万円
  • 40代:606万円
  • 50代:725万円

という数値になっています。

29万人の母数データになるので、市場での実際の価格とかなり一致しているかと思われます。

ただ、そもそも転職エージェントに登録をして転職をしようとする人は、キャリア意識の高い人が多いため、若干高めの数値になっているかもしれません。

 

上記の年収を参考に、自分の広報・IR担当としての現在の年収が低い場合は、何かしら手を打てば年収がアップ出来る可能性が高いともいえます。

広報・IRで年収が低い人・評価されない人の特徴

「できない広報・IR担当者」という烙印は、数カ月で押されるものではありません。というのも広報・IRの実績は、数カ月で出るものではないからです。

なので「平均給与並み」または「平均以下」または「上司からの評価が低い」人は、業務態度を年単位で観察された結果、「できない」と認定されてしまったのです。

「できない広報・IR担当者」は「何をしていない」のでしょうか。

「知らない」をなくせ

30代の「できない広報・IR担当者」が汚名返上を目指して業務改善に取り組むとき、まずやらなければならないことは、「知りません」「分かりません」と言った数を数えることです。

自身のメモ帳に「今日何回、知りません・分かりませんと言ってしまったか」を書き込んでいってください。

広報・IR担当者は「自分が知らないことは社内に存在しないことになってしまう」という緊張感を持つ必要があります。

社内の同僚や社外のビジネスパーソンや一般消費者は、「広報・IR担当者はその会社のことをすべて知っている」と思っています。

ということは、本当は社内にその資源があるにも関わらず、広報・IR担当者が「さあ、それは聞いたことがありませんね」と回答してしまったら、質問者は「広報・IR担当者がそう言うんだから、その会社にはそれがないんだな」と判断してしまいます。

その問い合わせが「ビジネスの芽」だった場合、その広報・IR担当者は会社に損害を与えたも同然です。

社内人脈をもう一度つくり直せ

自社製品やサービス、さらに社内のできごとについて「知らない」のは、社内人脈が陳腐化しているからです。
30代の広報・IR担当者ですと、過去に少なくとも1度は社内人脈を構築しているはずです。しかし人脈は「水」を与えないとすぐに陳腐化して、無に帰します。

なので「できない広報・IR担当者」は、いま一度、他部署の人たちとの交流を深める努力をしましょう。

例えば、もし勤務先が住宅メーカーであれば、営業部門に行き、着工件数の動向について質問してみてください。

その際、無邪気に「うちの昨年の着工件数は何件ですか?」と尋ねていいのは20代までです。30代の広報・IR担当者であれば、事前に国内の住宅販売状況を頭に入れ、さらに資材価格情勢や作業員の確保状況も調べておく必要があります。

つまり、優れた広報・IR担当者は、社内の同僚から「情報を聞き出す」のではなく、同僚に「情報を与える」ことを心掛けています。

優れた広報・IR担当者と営業パーソンとの会話は次のようになります。

広報・IR

広報・IR
国内の住宅着工件数は伸びているようだけど、うちはその波に乗れている?
営業

営業
まあ堅調に推移しているけどねぇ
広報・IR

広報・IR
『けど』とは?
営業

営業
来年の受注見込みが立たないんだよ
広報・IR

広報・IR
来年は受注が減るということ?
営業

営業
そうじゃないんだ。例年この時期になると『8割から9割は着工間違いなし』の件数を『来年の受注見込み』として計上するんだけど、どの営業マンも『顧客がまだ踏ん切れていない』って言うんだ
広報・IR

広報・IR
ああ、消費税かな。顧客としたら、本当に予定通り増税されるなら早めに契約したいけど、また先延ばしになるなら急いで買わなくていい、と考えるよね
営業

営業
多分そうだと思う

いかがでしょうか。
分かりやすく多少誇張した会話にしていますが、営業サイドからこれだけの「ネタ」を集めておけば、住宅専門新聞社から広報・IRに問い合わせがあっても、十分回答できます。

しかし自社の営業パーソンからこれだけのネタを引き出すには、広報・IR担当者は「国内情勢」「受注見込みの考え方」「顧客の心理」「消費増税の動向」に関する知識をもっていなければなりません。

要は関係各所の主要人物に「話の通じるヤツ」と思わせておく必要があるということですね。

自社の経営状況を知らない

つまり、年収も上司の評価も低い30代の広報・IR担当者の特徴は、「自社のことを知らなすぎる」ことです。
自社製品に詳しくなかったり、社内人脈が薄かったりすることは致命的ですが、さらに過去10年間の四半期ごとの業績について頭に入っていない広報・IR担当者も「残念社員」と思われてしまうでしょう。

なぜ10年分なのか。なぜ5年では足りないのか。

例えば世界を揺るがせたリーマン・ショックは2008年の出来事です。この前後で、自社の業績や株価がどう動いたかという知識は、折に触れて様々な人から聞かれるでしょう。

また、リーマン・ショックで赤字に転落したものの、その後V字回復した企業の広報・IR担当者であれば、その立役者について知っておく必要があります。その人物がいまの社長であれば、今後の経営方針に、当時の経験が影響してくるはずです。

広報・IRの年収を増やすためのスキルや経験、取るべき資格

「年収を増やしたい」「上司から認められたい」と考える30代広報・IR担当者が、明日から取り組むべきことはたくさんあります。

そのひとつひとつを確実に自分のモノにしていってください。

マスコミ関係者の名刺を集める

広報・IR担当者の財産はマスコミ関係者です。30代で記者や編集者やディレクターたちの名刺が3,000枚に満たないようだと、上司から「だからダメなんだ」と言われかねません。

もちろん、名刺のコレクションが目的ではありません。しかし名刺を大量に集めれば、名刺に書かれてあるメアドを集めて「自分だけのメーリングリスト」をつくることができます。

広報・IRから発する情報は、誰が食いつくか分かりません。例えば、世界の三菱商事株式会社の子会社に、三菱食品株式会社があります。この会社は清酒を取り扱っていて、その産地は、北海道、岩手、新潟、石川、山形、東京、京都、岐阜、富山、広島などとなっています。

ということは、清酒メーカーや酒蔵、卸の各企業の広報・IR担当者は、自社製品のマスコミ露出を増やすと、こういう大企業と取り引きでる可能性があるわけです。

社長が広報・IRに一番期待することは、自社製品がテレビや新聞に紹介されることです。なので、まずはマスコミに食い込むことが求められるのです。

参考資料:「商品情報、清酒」(三菱食品)

他社の広報戦略を学べ

自社だけでなく、他社の広報戦略を実際に見て学ぶことも大切です。

東京・有明にある東京ビッグサイト(東京国際展示場)では、ほぼ毎日、ビジネス関連のイベントが開かれています。ここに足しげく通うことも、広報・IR担当者には求められます。

もちろん、「東京ビッグサイトのイベントに出品したことがある」という広報・IR担当者もいるでしょう。そのとき、他社のブースはのぞきましたでしょうか。

ここでのイベントは「商品の見本市」であると同時に、「広報の見本市」という側面もあるのです。

他社のブースの中には「大した商品でもないのに見物客が絶えない」ものがあります。それを観察すると、広報活動のノウハウが詰まっていることに気が付くはずです。

また、同業他社のホームページ分析や、SNS戦略を把握することは重要です。

あるベテラン広報・IRパーソンは、後輩にこう言っているそうです。

「お前たちはTTPが足りない!」

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)ではないですよ。TTPは「徹底的にパクれ」の略です。

もちろん「完全コピー」はNGです。
しかし、例えば、ある清涼飲料メーカーが、夏にホット缶コーヒーのPRを始めたとしたら、自分の会社では冬にコールド缶コーヒーのキャンペーンを行うのです。

これは「季節がぐちゃぐちゃやんか!」というインパクトを得ることは真似てますが、キャンペーン自体はいわゆる「著作権」に触れることはありません。

他社のホームページとSNS戦略は、「できない広報・IR担当者」の教科書です。

PRプランナー資格を取る

公益社団法人の日本パブリックリレーションズ協会は、PRプランナー資格の認定制度を行っています。この資格取得は、広報のモチベーションを高めるのに有効でしょう。

試験項目は、PR理論やPRマネジメント、マーケティング、社内広報、メディア対応となっていて、受験勉強をするだけでもかなりの基礎知識を詰め込むことができます。

参考:「PRプランナー資格の認定制度」(公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会)

知識で営業、経理、開発を上回れ

広報・IR担当者は、ときに社内でつらい立場に立たされます。それは長期間にわたってマスコミに取り上げられないときです。

「記者を呼べない広報・IRなんて要る?」という冷たい視線を浴びせられます。

しかし、マスコミは気まぐれなので、年に何回も取材に来るわけがありません。なので、「マスコミ対応していないときの広報・IRって何しているの?」とも思われてしまいます。

つまり、社内で「暇な部署」と思われることがあるのです。

そこで、広報・IRパーソンは、営業や経理や開発のそれぞれの担当者が持っている知識を、すべて吸収してください。「知識の吸収」だけでOKです。実際、「できる広報・IR担当者」はそれを実行しています。

可能なはずです。なぜなら、広報・IR担当者は「営業をする」わけでも「経理をする」わけでも「開発する」わけでもないからです。ただ知っておけばいいのです。

そして、社内の知識をすべて持っている広報・IR担当者は、リスペクトされます。社長ですら、「そういえば、あれはどうなっている?」という質問を、広報・IR担当者に投げかけるでしょう。

そうなれば、給料も社内の評判もグンッと上がります。

会社を変えることで年収アップ

さて、ここまでお読みいただいた方の中には、「そんなのすべてやっている」と感じている方がいらっしゃると思います。

成果の数値化が難しい広報・IR職では、スキルや実績はあるのに会社での評価が上がらない、収入が低いということも往々にしてあります。

新聞社やテレビ局にも知り合いが多い、外部の評価は高い、なのに社内の人事考査の点数が低く、給料も上がらないと感じている30代の広報・IR担当者は、一度転職コンサルタントに相談することをおすすめします。

転職コンサルタントが優れているのは、「労働力の数値化」が得意なところです。彼らは「優秀な人材」を紹介することによって企業から報酬をもらっているので、「人物の見立て」を厳正に行っています。

そういう「人材のプロ」から、「いまのあなた」の労働市場価値を計ってもらいましょう。

広報・IRの手法は日進月歩で、企業は常に新たなPR方法を模索しています。なので、「いまのあなた」には信じられないような高額の年収を提示する求人票もあります。

転職コンサルタントに相談すると、そのような求人情報に巡り合えるメリットがあります。

自分のスキルの棚卸しをしてみましょう。