ブラック企業の見分け方。ブラック企業の求人に応募しないために

長時間労働やセクハラやパワハラ、極端なノルマなどを定義とした、いわゆるブラック企業が社会問題となっています。

厚生労働省でも、このような企業で働く人たちの過労死や過労自殺の影響を受け、ブラック企業として書類送検されることを待たず早期に社名を公表するようにもなりました。

しかし、早期の社名公表については、社会的に影響力のある大企業であることや、違法な長時間労働が相当数の労働者に認められているかどうかなどの要件を満たしている必要があります。

そのため、公表されていない企業への転職を考える際にも、ブラック企業かどうかを見極めることが必要となります。

ブラック企業にありがちな特徴

ブラック企業でよく見られる特徴としては、サービス残業や休日出勤が当たり前という雰囲気があり、違法な長時間労働を強いられることです。

また、長時間働かされるわりに給料がそれに伴わず安いことや、セクハラやモラハラ、社員いじめなどがまかり通っていること、入社が簡単であり離職率が多いこと、雇用契約や給与形態に謎が多いことなどがあります。

長時間労働についてですが、労働基準法の法定労働時間では1日8時間、1週間で40時間と定められており、本来これを超える労働時間は違法となります。

しかし、使用者と労働者が協定を結び労働基準監督署に届けることで、本来は違法とされる残業が違法でなくなる36(サブロク)協定というものがあります。

これには限度時間がありますが、事業によってはこの限度時間が適用されない業務内容があり、この場合、特別条件付36協定が取り入れられ、臨時的に限度時間を延長することができるのです。

この特別条件付36協定には決まりがあるのですが、ほとんど労働者との話し合いを行うことなく会社側の都合で決められてしまうのが実態です。

このように一方的でさらに悪質な手段を使い、限度時間を超えて働かせようとする企業もあるのです。

まず、このようなことを行う企業においては、それに付随するような悪質な要素を持っている可能性が高いため、見極めるための一つのポイントになります。

求人情報でブラック企業をどう見分けるか

転職を考える時にまず目にするのが求人情報や企業のホームページです。

早い段階でブラック企業を避けるためにも、これらに記載された内容から疑ってかかるという姿勢は大事です。

では、多く閲覧することになる求人情報や企業のホームページからブラック企業を見分けるためには、どのような点に注目すればよいのかを見てみましょう。

まず、求人情報の中ですぐに分かるものとしては、労働時間や給与面についてです。労働時間のわりに明らかに給与が少なくないかどうか、給与の記載では金額の幅が広すぎないかどうかをきちんと見ておきましょう。

歩合給の比率が高く、年齢・勤続年数のわりにモデル年収が高いというのも不安な要素です。

また、怪しい名称の手当や役職などがあればチェックし、気になる点は直接電話したり面接時に聞いてみるなどする姿勢も大切です。

募集内容の記載で「急募!」という言葉を多用していたり、資格や学歴を問わず未経験者歓迎とうたっているなど、簡単に入れるイメージがある場合は、離職率が高い可能性や雇用形態が心配です。

また、全体の社員数に対して求人数がやけに多い場合や試用期間が長い、社員の平均年齢が若い場合も離職率が高いことが考えられますので要注意です。

求人サイトやハローワークなどに年中出てくるような企業も疑った方がよいでしょう。

企業サイトで見分けるためのポイントとしては、まず見た目の豪華さに対して内容が軽薄なものでないかどうかを見てみましょう。

内容がこまめに更新され、常に新しい情報が載っているかどうかもチェックしたいところです。

会社の売り文句で「アットホーム」「やりがい」などの曖昧な言葉や横文字を多用している場合、社員の負担の多さが隠されていることがあるので注意しましょう。

面接時でのブラック企業の見分け方

求人情報などが問題なく、面接までたどり着いた場合にも、まだまだ見極めの姿勢は必要です。直接社内を目にし、社員たちと会うことにより初めて見えてくるものがあるからです。

まず、面接そのものを急いだ日にちで指定したうえ、当日履歴書を持参させたり、選考過程を考慮せず一回の面接で決めてしまうような会社は、よほど人材が足りずに焦って入れようとしている可能性が高いので疑った方がよいでしょう。

いざ面接に向かった先で社員たちと直接会ったときに、やけに疲れて見えたり、スーツがだらしなかったり、その逆で熱血感が異常なほど高かったりしていないかどうか観察しておきましょう。

少しでも違和感を覚えた時はブラック企業であることを疑ってみた方がよいです。

受付での態度が悪くないか、面接官から受ける印象に圧迫感があったり侮辱するような言葉があったりしないかなどもチェックしましょう。

また、面接官が給与や待遇などの質問をしっかりとせず、こちらの前職についての内容や給与についても聞いてこない場合は注意が必要です。

社内環境についても見ておいた方がよいでしょう。

掃除が行き届かずトイレが異常に汚かったりしないか、自動販売機が売り切ればかりでないか、禁煙や分煙に配慮しているかどうかなど、さりげなく観察してみるだけでも社風を読み取ることができます。

ブラック企業の多い業界

では、どのような業界にブラック企業が多いのでしょうか。

これを知っておくだけでもブラック企業を避けるための手立てとなります。

まず、ブラック企業に最も多いのが飲食業界です。

勤務時間も不規則で長時間労働や休日出勤も当然のような世界なので、大手の飲食業界の中にもブラック企業は多く存在します。

次にアパレル業界。こちらも店員として働く場合、休日をほとんど取れず給与も安くなりやすいため、ブラック企業となってしまう可能性が高いのです。

そして、一見華やかなイメージのIT業界。

不安定なベンチャー企業も多く存在し、多重下請け構造となりやすい業界であることから、ブラック企業になってしまうことが多いのが現状です。

その他にも、不動産業界、美容業界、物流業界、広告業界、金融業界、介護業界など様々な業界が挙げられますが、これらはほとんど仕事量の多さと長時間労働の問題が関わっています。

このようなブラック企業の多い業界や業種、ブラック化しやすい職業などをあらかじめ把握したうえで、自分が本当にやりたいと思える仕事をよく考えて選択し、転職活動において細心の注意をはらうことにより、ブラック企業を避け、社会人としての明るい未来を築くことができるでしょう。